春が旬の山菜には、様々な種類があることが知られています。
その中にはあまり市場に出回らないものや、一部の地域で盛んに食べられているものなど、一般的には馴染みのない、レアな山菜も実はたくさんあるんです。
山菜の「みず」もその一つ。
主に東北地方で食べられている山菜で、苦みやエグみが少なく、その食べやすさや栄養価の高さから最近注目を集めています。
そんな人気急上昇中のみず、群生して自生するためたくさん収穫できちゃうことも特徴の一つなんです。
そのため、ついつい食べ過ぎてしまうことも。そんな時、山菜のみずは食べ過ぎても大丈夫なのかどうか、気になるかたも多いと思います。
結論から言ってしまうと、やはりどんな食べ物も食べ過ぎは身体によくありません。
みずは特に食物繊維が豊富なので、度を越して食べ過ぎると、場合によっては下痢や腹痛を引き起こしてしまう可能性があるんです。
とはいえ、普通に食べている分には、みずはアクもとても少ないですし、栄養豊富で身体に嬉しいことだらけの山菜なので安心してくださいね。
今回は山菜のみずを食べ過ぎるとどんな影響があるのかに加えて、みずの下処理の方法や美味しい食べ方についてもお伝えしていきます(*・∀-)☆
山菜のみずは食べ過ぎに注意!みずの栄養素についても解説!
先ほど、山菜のみずの度を越した食べ過ぎは身体によくないとお伝えしましたが、その理由はみずは食物繊維が豊富なところにあります。みずは繊維質が多いことが特徴の山菜なんですね。
みずは渓流沿いの水がしみ出している場所や湿地帯などで、スッと伸びた茎に葉を茂らせて群生します。
ギザギザした葉っぱに、まっすぐ伸びた茎、赤い根元が印象的な山菜です。
昨日の夜中に 知人から 明日5じ30分に※※のコンビニ前に集合なと連絡が…
で、今 山菜ゲットしてきました笑笑
「みず」と言う山菜です。
シャキッと食感 漬物 炒め物 味噌汁など バリエーション豊富
取りすぎずにこの辺で
皮むきが面倒笑笑🤣 pic.twitter.com/YPBq6F9Dku— ぐっち (@guchikun66) June 13, 2019
食べるときには葉を取ってから、主に根元の赤い部分から緑の茎の部分を調理して食べますが、この茎の部分は繊維質が多く、食べる前には皮むきが必要ですし、食べ方によっては下茹でが必須です。
(皮むきや下茹でについては次の見出しで解説していきますので、今はこのまま読み進めていってくださいね^^)
みずをはじめ、様々な野菜に含まれている食物繊維は、「第六の栄養素」とも言われているほど、重要な働きをする栄養素。
血糖値の急激な上昇を抑えたり、コレステロール値を下げる働きをするほか、便のかさを増やして便秘を解消したり、有害物質を体外へ排出してくれる働きも持っています。
いいことだらけの食物繊維ですが、過剰に摂り過ぎると消化器官を刺激して腹痛や下痢を引き起こしたり、腸の中にガスが溜まりやすくなったりする場合があるんです。
また、みずは調理すると、独特のねばりが出てきます。
このねばりは「ムチン」と呼ばれている成分で、これも食物繊維に分類されますが、やはり食べ過ぎると腹痛や下痢を引き起こす可能性がありますので、食べ過ぎには十分気をつけましょう。
また、アクがほとんどないと言われているみずですが、全くないというわけではありませんので、アクによる影響も考慮して適量を食べることが大切です。
みずには、食物繊維のほかにも、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、ミネラルなど、身体にいいとされる栄養素が多く含まれています。
ビタミンB1、B2はエネルギーの生成に欠かせない栄養素で、疲労回復や発育に深くかかわっています。
特にみずに含まれるビタミンCの量は桁外れで、強力な抗酸化作用や動脈硬化の予防などを含めた「アンチエイジング効果」も注目されています。
みずに含まれているビタミンCはビタミンC2と呼ばれる栄養素で、熱や光の影響を受けにくい構造をしています。
調理をしても壊れにくいので、より効率的にビタミンCを摂ることができるのも嬉しいですね。
その他にもみずには各種ミネラルが含まれています。
ミネラルは、臓器や細胞の活動のサポートをしたり、歯や骨のもとになったりと、こちらも重要な働きを担っています。
ただし、ミネラルの種類によっては、過剰症や中毒になる恐れがあるので、この点から考えても食べ過ぎには気をつけた方が良さそうです。
ちなみにビタミンBとビタミンCは、摂り過ぎると尿中に排出されるので安心してくださいね。
ところで、わたしは今回調べていて、みずには「赤みず」と「青みず」があることを知りました。
今回のテーマはすべて「赤みず」について書いています。
赤みずは根元が赤いから「赤みず」、青みずは根元から葉っぱまで全体的に緑色をしているから「青みず」と呼ばれているようです。
青みずも食べられる種類であり、しかも希少価値が高いそうです。
ちないに、呼び名が似ていますが、実は赤みずと青みずは別の種類の植物。
同じイラクサ科でも赤みずはウワバミソウ属、青みずはミズ属で、赤みずは繊維質でねばりがあるのに対し、青みずは年中柔らかくねばりがないという特徴があります。
さらに言うと、赤みずには秋ごろ茎の枝分かれしたところにコブコ(むかご)という小豆のようなこぶができますが、青みずにはコブコはできません。
赤みずのコブコは調理して美味しく食べられるため、秋の味覚としてひそかに人気があるんですよ。
コブコは醤油漬けにして食べると、お酒にピッタリのおつまみになります(^^♪
山菜のみずは皮むきしないとダメ?下処理と食べ方をざっくり解説!
先ほど、皮むきや下茹でについて少し触れましたが、山菜のみずは基本的に下処理が必要です。
みずには繊維質が多く含まれているので、皮むきしないで食べると食感も良くないですし、お腹がゆるくなるなどの影響が出てくる可能性があります。
春先の山菜は茎も葉も柔らかいため、みずも皮むきしないで食べられるものがありますが、皮むきをした方が断然美味しいです。
ちょっと面倒ですが、丁寧に下処理を行いましょう。
では、まずは皮むきの方法から解説しますね!
葉っぱを折り取ると皮も一緒に取れるので、一気に下に向かって皮ごと剝きとっていきます。取った葉っぱは天ぷらにすると美味しいですよ♪
手順② 茎を食べやすい大きさに折り取っていく
葉っぱをすべて取ったら、葉がついていた細いほうから食べやすい長さに茎を折り取っていきます。
この時、だいたい同じくらいの長さで折り取っていくと、見た目もいいし保存もしやすいですよ。
折り取るときに取り残した皮が出てくるので、葉っぱを取るときと同じように皮を下の方へ引っ張って取り除きます。
手順③ 茎の一番下の根っこに近い部分は使わずに処分する。
根っこに近い部分はかたいことが多いので、使わずに捨てましょう。
こんな感じで、なかなか根気のいる作業ですが、皮は比較的剥きやすいので、ぽきぽきと折り取っているうちに楽しくなってきますよ。これで皮むき工程は完了です!
次に皮むきが終わったら、下茹で工程にうつります^^
みずはたたきにするときは熱湯を回しかけるくらいでも調理可能ですが、基本的には下茹でしてから様々な料理に使っていきます。
さっそく、みずの茹で方を見ていきましょう!
1分~2分ほど茹でる
アクが気になる人は、冷水に浸したまま半日ほど冷蔵庫で保存しておくといいでしょう。
みずに含まれている少量のアクが水にさらすことで抜けていきますし、色止めもできますよ。
皮むきと茹で方については、下記の動画がわかりやすいので参考にしてみてくださいね。
みずはたくさん収穫できますが、生のままでは日持ちがしませんし、大量に食べるのはNGなので、収穫する時はその日食べる分を採るようにしましょう。
長く保存したいひとには下処理したあと、塩漬けにすることをオススメします♪
山菜のみずの美味しい食べ方!わたしのおすすめを5つ紹介!
それでは最後に、みずの美味しい食べ方をご紹介しますね!
ひとつ目に紹介している「みずのたたき」以外は皮むきして下茹でしたものを使っています^^
みずのたたき
皮むきして適当な大きさに切ったみずに熱湯を回しかけ、ビニール袋に入れて、にんにく・味噌と一緒に、すりこぎなどで叩きつぶすだけの簡単料理。
ネバネバトロトロでコクがあり、あつあつご飯にかけて食べれば、やみつきの味になること間違いなし。
根っこに近いほうが粘りが強いので、なるべく下の方を使いましょう。
見た目は悪いですが、みずたたき作りました😋お米泥棒です😁#山菜 #みず #お米泥棒 pic.twitter.com/6RCYBDxLVs
— 🐈メイちゃん (@akoo07711053) June 8, 2022
みずと豚肉の炒め物
みずを豚肉と炒めて、オイスターソースや焼き肉のたれなどで味付けします。
みずはビタミンBが豊富なので、油との相性がいいんです。炒めることで、シャキシャキ感と甘味が出て美味しいですよ♪
夕飯は なめたかれいの煮付け▪アミタケおろし▪山菜みずと豚肉炒め(スタミナ源たれ味つけ) pic.twitter.com/eugPdquiZ2
— Pug65~いつも ありがとね~❤ (@SAS5103) July 15, 2020
みずのとベーコンのパスタ
なんとみずはパスタとの相性も抜群。みずとベーコンを炒め、パスタと合わせるだけで、ごちそう料理の出来上がり!
味付けはシンプルに塩コショウや醤油がおすすめ。
みずだけでなくいろいろな山菜を混ぜてももちろんOKですし、きのこを加えるとさらに香りが立ちますよ^^
賄い『ナスとベーコン山菜のスパゲティ』
親戚の方から頂いた山菜『みず』
筋を取って刻んでスパゲティのソースに。少しぬめりがあり歯ごたえが心地よい主張の控えめな食材でした。
ご馳走様です。2連休明けまして、本日より元気に営業しております* pic.twitter.com/VdvEQmXaoS
— かりん亭 (@karin_1985) June 15, 2022
みずの浅漬け
みずを軽く塩で揉んで、塩昆布や鷹の爪を入れて和えるだけ。
鷹の爪のかわりに生姜を入れると、また違った味わいが楽しめます。
作ってすぐ食べられる浅漬けは手軽で時短になりますし、時間に余裕のあるひとは一晩漬けてより深い味を目指してみてもいいかもしれませんね!
春の山菜「みず」
頂いたので早速食べます❗
山菜は食べるまでが、手間がかかり大変だけど、おいしい😋🍴💕 pic.twitter.com/xQPdRof7M7— Nekobaba (@OsawaYukiko) June 9, 2021
みずのお味噌汁
みずはシンプルにお味噌汁の中へ入れてもグッド。
油揚げやお麩との組み合わせは、特にみずの味を際立たせてくれますよ。
他にも、なめこと合わせてトロトロ感を味わったり、根菜類と合わせて豚汁風にしたりと、バリエーションを楽しめるのが、お味噌汁のいいところ。
お気に入りの味を見つけてみてくださいね♪
みず(山菜)の味噌汁!
シャキシャキシャキシャキ! pic.twitter.com/HHC0efrWBI— 下北半島の寒立熊🐻❄ (@simokitanokuma) August 3, 2022
まとめ
山菜のみずは食べやすくて栄養豊富な、身体に嬉しい野菜です。
ただし、食べ過ぎは禁物。
食べやすいということは食べ過ぎるリスクも上がりますし、栄養価が高いということはそれだけ身体への影響が大きいということ。
特にみずは食物繊維が豊富なため、胃腸への負荷が比較的高い山菜と言えるんですね。
身体に余計な負担をかけないためにも、皮むきや下茹でなどの下処理は、丁寧に行いましょう。
みずは他の山菜に比べて収穫時期が長い山菜です。
春の終わりからは葉や茎が青々として味も食感もよく、秋にはコブコがついてまた違った味わいが楽しめます。
収穫する量や食べる量にも十分に気をつけて、自然の恵みを気持ちよく受け取りたいものですね^^