この記事では、わらびをアク抜きしないのはダメなのかどうかについてお伝えしています^^
春の味覚といえば山菜!
山菜特有の香りやほろ苦さが、春の訪れを感じさせてくれますね。
中でも「わらび」は手に入れやすく手軽に楽しめる山菜と言えます。ただ、わらびは山菜の中でもアクが強く、有毒成分も含むのでアク抜きが必要です。
有毒成分と聞くとすでにアク抜きしないで食べてしまったという方は心配になってしまうかもしれませんが、有毒と言っても食中毒のような症状がすぐに出るわけではありませんので、その点についてはご安心ください^^
一度そのままた食べたからアウトではなく、わらびをアク抜きせずに大量に食べ続けることが良くないということですね。
正しくわらびをアク抜きをすれば、安全に美味しく食べることができますよ♪
記事本文では…
などについてお伝えしていきますにで、ぜひ最後まで読んでいってくださいね(*・∀-)☆
わらびはアク抜きしないで食べると危険!デメリットまとめ!
冒頭部分でも軽く触れましたが、わらびをアク抜きする理由は3つあります!
これだけだとちょっとわかりにくいですので、アク抜きせずに食べた場合のデメリットをまとめつつ、詳しくざっくり解説していきますね(´・∀・)ノ゚
苦味やえぐみが強くて食べられない
わらびを含め、山菜は「えぐみ」が強い食材ですが、わらびはアクが強い部類に入るので、アク抜きせずに食べようものならまずくて飲み込めないレベルです。
多少のえぐみは山菜特有の旨味として感じられる場合がありますが、アク抜きなしのわらびなんて罰ゲームでしかありません。
しっかりアク抜きをすることでこのえぐみはかなり軽減されますので、やはりわらびをアク抜きしないで食べるのは全くおすすめできません!
わらびのアク抜き失敗して見事無糖のコーヒーより苦い
— Mayo (@mayo_0421) May 22, 2021
コーヒーより苦いって相当ですね…。。
有毒物質を取り込むことになる
ひとつめの苦味やえぐみの原因にもなっているんですが、わらびにはそのまま食べると体に悪影響を与えかねない成分が2つ含まれています。
有毒成分の「プロキタサイド」と、分解酵素の「チアミナーゼ」。
このふたつがそれぞれ違う方向に作用して、それぞれが体にとって悪い影響を及ぼす可能性が指摘されています。
ただ、これらの成分はしっかりアク抜きさえすれば悪さをしなくなるので、過度におそれる必要はありません。
長くなるので詳細は次の見出しでお伝えしますが、とりあえず「生で食べるのは少ないながらも体にマイナスな物質を取り込むことになる」ということを覚えておいてください^^
柔らかくならない
わらびは食物繊維が多い植物なので、アク抜きすぜにいきなり調理するとどうしてもかたくなってしまいがちです。
そのまま頑張って食べたとしても歯ざわりが悪く、せっかくの美味しさが半減してしまいます…。
そこで「重曹」の登場です!
後ほど詳しくお伝えしますが、アク抜きに使用する重曹は弱アルカリ性で、繊維質を柔らかくする性質があります。
重曹パワーにかかれば、頑固なわらびの食物繊維も良い感じに柔らかくなって食べやすくなりますよ(●´艸`)
さらに、重曹にはアク抜きした時のわらびの色落ちを防ぐ効果もあるんです。
せっかく食べるなら色鮮やかなわらびの方が良いに決まってます。美しい緑色は食欲をそそります♪
わらびに含まれる有毒成分や中毒症状について詳しく解説!
ここからは、わらびに含まれる有毒成分である「プロキタサイド」と、分解酵素「チアミナーゼ」がどのようにわたすたちの体に影響するのかについてまとめておきますね!
プロキタサイド
「プロキタサイド」はわらびが他の動物や虫などから食べられないよう、もともと体の中に持っている自分を守るための物質です。
毒性を持たせることで、自分を食べられないようにしているわけですね。たくましいヽ(´□`。)ノ
そして虫や動物だけでなく、わたしたち人間もこの成分を大量に摂取し続けていると、体調を壊す原因になってしまう危険性があると指摘されているんですね。
特に重要なのは、「大量に摂取し続ける」という部分で、一度アク抜きせずに食べてしまったからといってすぐどうこうなるような類ではないのです。
なんで、すでにアク抜きしていないわらびを食べてしまったという人も必要以上に心配しなくても大丈夫です。毎回のアク抜きしないという人は、これを機にやめてくださいね(笑)
また、このプロキタサイドには「水に溶けやすい」という性質があるので、しっかりアク抜きすればお湯の中に流れ出ていってくれるんです♪
これが先程もお伝えした、わらびをアク抜きをする最大の理由というわけですね!
チアミナーゼ
「チアミナーゼ」はわらびに含まれている分解酵素になります。
わらびがどういう理由で持っている分解酵素なのかまではわかりませんでしたが、とにかくこのチアミナーゼは「ビタミンB1」を分解してしまう働きがあるのです。
ビタミンB1はわたしたちの体の中の疲労回復やエネルギー生産に関わっているビタミンなので、チアミナーゼを大量に摂取してしまうとビタミンB1が不足し、食欲不振、疲労、だるさなどを強く感じる原因となります。
ちなみに、この状態がひどくなると脳や神経にも悪影響が出はじめ、いわゆる「脚気」という病気になってしまうこともあるようです。
今に比べご飯を大量に食べていた江戸時代~昭和初期に流行した病気ですね。この時はビタミンB1が分解されたのではなく、摂取する量が慢性的に不足しまくっていたのが原因だったかと。
で、このチアミナーゼなんですが、酵素だけあって加熱されると活性が失われる性質があります。簡単に言うと、ビタミンB1を分解する力がなくなるのです。
なので、基本的に生でわらびを食べることのないわたしたちは特に気にする必要はありません。
わらび中毒についての豆知識
人間は加熱して食べますが、動物たちはわらびを生のまま食べることもあります。
そうすると、先程説明したように「プロキタサイド」の影響で体調が悪くなったり、
「チアミナーゼ」の働きで体内のビタミンB1が分解され不足し、脚気のような症状を呈することがあります(動物によって症状は違うようです)。
「わらび中毒」という言葉がありますが、これは動物たちがこのような状態になってしまうことを表しているんですね。
繰り返しになりますが、わたしたちはわらびをアク抜き(加熱)してから食べるので、わらび中毒になる心配はありません^^
一日の摂取量の目安
わらびの一日の摂取量について現在は制限は設けられていませんが、以前は「一日に60g」と推奨されていました。
制限がなくなったのは、アク抜きすれば問題ないだろうという判断によるものです^^
ちなみに、60gのわらびはおおよそ4本分の量となります。まぁ、おかず一食分には丁度良いくらいの量ですね。
ただ、前述したようにわらびは食物繊維が多くあまり消化が良くありません。なので、大量に食べてしまうとお腹がゆるくなってしまう可能性があります。
特に、子供やお年寄り、もともと胃腸の弱い人が一度にたくさん食べると、その可能性は高くなるかもしれませんね。
なので、心配な場合は「小鉢ひとつ分」くらいにしておけば良いかと思います!
失敗しないワラビのアク抜き方法!一番確実なのは重曹!
最後にできるだけ失敗しにくいわらびのアク抜き方法について解説しておきますね!
塩で茹でるだけ、塩と小麦粉で茹でる、灰を入れて茹でるなどアク抜きのやり方にはいろいろありますが、初心者にとって一番おすすめなのは「重曹を使う方法」だとわたしは思います♪
ちなみに、重曹はお掃除用のものもあるので、口に入れても問題ない「食品グレード」のものを使うようにしてくださいね!
以下、手順です(´・∀・)ノ゚
わらびの根元は硬くて食べられないので、最初に切り落としておきましょう。
手順② お湯を沸騰させ重曹を入れる
大きめのお鍋でわらびがしっかりかぶる程度のお湯を沸かしてください。沸騰したら重曹を入れて溶かします。
分量は、わらび300gに対し重曹大さじ2くらいが目安となります!
手順③ 火を止めてわらびを入れる
穂先がお湯から出ないように注意してくださいね^^
手順④ 6~8時間放置する
この時お鍋にふたをしてしまうとわらびが柔らかくなりすぎてしまうので、ふたをしない状態で放置するようにしましょう。
どうしてもふたをしたい場合は、お湯が完全に冷めてからにしてくださいね!
手順⑤ 水を入れ替える20~30分ほど放置
最初にお湯(お水)を捨て、新しい水に入れ替えましょう。
その状態で30分程度放置しておけば、わらびに残ったアクや重曹が落ちてくれます。
手順⑥ 流水で洗って好みのサイズにカット
仕上げに流水でさっと洗いながして、料理に合わせてカットすれば下準備OKです♪
はい、大体こんな感じでしょうか^^
ポイントは「茹でない」という部分ですね。沸騰した後は「火を止めた状態でわらびをつけ置く」のが正解なので、間違ってもグツグツしないようにご注意ください。
時間はかかりますが、ひと工程ずつ丁寧にこなしていけば、失敗する確率はガクンと下がりますよ^^
まとめ
以上、わらびをアク抜きしない場合に起こるデメリットなどについてお届けしました!
わらびはアクの強い食材なので、アク抜きしないとまともに食べられません。
また、まずいだけでなく体に悪い影響を及ぼす物質を取り込むことになるので、アワビを食べる場合は必ずアク抜きするようにしてください。
重曹を使ってアク抜きすれば失敗もしにいくと思いますので、まだ試したことがないという人はぜひチャンレンジしてみてください!
あと、アク抜きすることで悪い影響はでなくなりますが、わらびは食物繊維が多いので一度にたくさん食べてしまうとお腹を下してしまうことがあります。
美味しくても一回に食べる量は小鉢ひとつ分くらいにしておいてくださいね。
参考になれば嬉しいです^^