この記事では、わらびのあく抜きはお湯だけでもできるのかどうかについてお伝えしています^^
わらびのあく抜きと言えば重曹を使うやり方が定番ですが、時には重曹を切らしていたという場合もあることでしょう。
そんな時、人は都合よくひょっとしてわらびのあく抜きってお湯だけでもいけるんじゃないか?と考える人も多いかもしれませんが、結論からお伝えすると失敗してえぐみや苦味が残ってしまう確率が高くなります。
また、ネット上には重曹の変わりに塩と小麦粉であく抜きする方法が紹介されまくっていますが、この方法を使っても重曹を使ったあく抜きには到底かなわないようです。
記事本文では、お湯だけではダメな理由に加え、炭酸水を使ったあく抜きの効果などについてもまとめているので、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね(*・∀-)☆
わらびのあく抜きはお湯だけでは不十分!塩と小麦粉でも不十分!!
冒頭部分でも触れた通り、わらびのアク抜きはお湯だけでは不十分です。その理由は、お湯は沸騰させてもアルカリ性にならないからです(´・∀・)ノ゚
「ん?いきなり何言ってんの?」と思ったあなたにこそお伝えしたいことなんですが、そもそもあく抜きに重曹や灰を用いるのは、水をアルカリ性にするためなんです。
まずわらびなどの山菜に含まれている「あく(毒素)」というのは、非常に頑丈でかたい繊維質に覆われているので、茹でたくらいではなかなか外に出てきてくれません。
その繊維質を柔らかくするために必要なのが、アルカリ性の水だったりします。
アルカリ性の物質にはこうした繊維質を柔らかくする効果があるので、アルカリ性のお湯でわらびを茹でてあげると繊維質の奥に隠れていたあくがどんどん水に溶け出してくるというメカニズムです。
ここまで読んでいただければ、わらびのあく抜きがお湯だけでは不十分だということがしっかりご理解いただけるかと思います。
そして、ネット上では当たり前のように紹介されている「塩と小麦粉を溶かしたお湯で茹でる方法」についても、重曹のような効果が期待できないことがおわかりかと思います。
ちなみに、今回じっくり調べてみてわかったんですが、この方法って実はちょっと間違っているらしいんですね。
もともとは、「塩茹でしたわらびを小麦粉を溶かした冷水に晒す」というのが正解なんだそうです。テレビのわりとメジャーな情報番組で放送されていたみたいですね。
これがどこかで変化して、「塩と小麦粉を混ぜたお湯で茹でる」ようになっちゃったみたいです。
この方法の理屈としては、塩茹でして溶け出したあくを小麦粉が吸着していくみたいな感じなんですが、塩だけではやはりあくを完全にぬくにはちょっと役不足かと思われます。
どちらかと言うと、冷水にさらしている時にあくは溶け出してくるようなので、小麦粉が溶けた冷水にさらす方が効果はありそうですね。吸着してくれそうです。
とは言え、塩と小麦粉を使った方法が全くの無意味かと言うとそんなことはありません。
塩茹ですることでわらびのあくがもたらす悪い影響が小さくなるようなので、えぐみや苦味が残っていたとしても、そういった効果は期待できそうです。
大切なのでもう一度繰り返しますが、わらびのあくをしっかり取り除くには、アルカリ性のお湯で茹でるのが一番効果的です。
なので、もしお家に重曹も灰もないという場合は、近くのスーパーに食品グレードの重曹を買いにいきましょう。
下手に他の方法を試して後悔するよりも、その方がよっぽど効率的ですので^^
重曹を使ったわらびのあく抜き方法!やっぱりこれが確実です!
わらびのあく抜きがお湯だけでは不十分だということがわかったところで、一応定番の重曹を使ったあく抜き方法について解説していきます!
今回は、かなりわかりやすい動画があったのでお借りしてみました。重曹が手に入ったら、とりあえずこのやり方であく抜きしちゃってください^^
はい、非常にわかりやすいですね!
重曹を使ったあく抜きで注意してほしいのが、「重曹の量」です。水の量に対して重曹が多すぎると、わらびが柔らかくなりすぎて溶けてしまう場合があります。
なので、お湯1リットルに対し、重曹は3gを目安にして、それ以上は入れないようにしましょう(´・∀・)ノ゚
ちなみに、同じ方の動画で塩と小麦粉を使ったあく抜きの動画も公開されていたのですが、コメントを見る限りやはりえぐみや苦味が残ってしまうようでした。
この方法がダメというわけではないのですが、やはり重曹を使ってあく抜きするのが一番おすすめと言えそうです。
重曹を買いに行く時間がどうしても取れないという場合は、試してみるのも良いかもしれませんね。お湯で茹でるだけよりかは全然ましだと思います^^
わらびのあく抜きは炭酸水ではダメ!理由を詳しく解説!
さて、最後は炭酸水を使ったあく抜きについて補足しておきたいと思います。
重曹を使ったあく抜きをする代わりに、似たような感じの炭酸水を使ってあく抜きを試みる人がいるようですが、これは全く間違ったアプローチと言えます!
細かいところまで説明するとややこしくなってしまうので割愛しますが、重曹が溶けた水がアルカリ性なのに対し、炭酸水はph4.4の「酸性」になります。
先程から何度もお伝えしているように、わらびの繊維質を柔らかくする効果を持っているのはアルカリ性物質なので、酸性である炭酸水にはその効果は期待できないのです。
炭酸水であく抜きしたとしても、お湯だけあく抜きするのと大差はありません。つまり、あく抜きとしては不十分な結果しか得られません。
重曹と炭酸が同じ物質なので間違いやすいのですが、重曹の溶けた水と炭酸水は別物だということを覚えておいてもらえれば嬉しいです^^
まとめ
以上、わらびのあく抜きやお湯だけでも大丈夫なのかについてお届けしました!
繰り返しになりますが、わらびのあく抜きはお湯だけでは不十分です。また、ネット上でよく紹介されている塩と小麦粉を使った方法を用いたとしても、重曹を使ったあく抜きの効果には到底及びません。
あく抜きに必要なのはアルカリ性と言う性質です。塩と小麦粉を使ったからといって、アルカリ性のお湯を作ることはできないのです。
まったくの無意味というわけではありませんが、どうしてもえぐみや苦味が残ってしまう可能性が高くなってしまいます。
えぐみや苦味を取ることが一番の目的であれば、面倒でも近くのスーパーに重曹を買いにいった方が断然高い効果を得られます!
お湯で茹でたとしてもそれほど効果はありませんので、できるだけ重曹、もしくは灰を使ったあく抜きをしてくださいね。
参考になれば嬉しいです^^