この記事では、ヤマモモジャムの種の取り方などについて詳しくお伝えしています^^
6月になると、赤い宝石のように美しく色づいて旬を迎える「ヤマモモ」。
甘酸っぱくて爽やかな味わいのヤマモモは、生で食べるのももちろん美味しいですが、ジャムに加工すると様々な料理と組み合わせることができて、さらにヤマモモの味わいを楽しむことができます。
ヤマモモジャムの作り方は、簡単に言ってしまえば、種を取り除いてとにかく煮込むだけ。工程としてはとてもシンプルなのですが、実は煮込む前の「種取り」が少々厄介な作業なんです。
とは言え、この少々面倒な種取りも、ジャムとして煮込む前に下茹でして、ザルとへらを使って裏ごしすれば難なくクリアできちゃいます^^
また、ヤマモモジャム作りでひとつ気をつけたいのは、ヤマモモにはペクチンが極端に少ないため、固まりにくいという性質があること。
これについても、レモン汁や市販のペクチンを足すことで解決できるので安心してくださいね。
記事本文では、ヤマモモジャムの種の取り方に加え、
をお教えしちゃいます!
これからヤマモモジャムを作ろうと思っている人は、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね(*・∀-)☆
ヤマモモジャムの種の取り方は?失敗しない作り方のコツも紹介!
まずはヤマモモジャムを作るときに避けては通れない種の取り方について解説していきますね。
ここでちょっとこちらの動画をご覧ください(´・∀・)ノ゚
(これから解説するヤマモモジャム作りのノウハウが詰まっていますので、スルーしないで視聴することをおすすめします!)
5分程度と短いながら、とてもわかりやすい動画で参考になる部分がたくさんあります(●´艸`)
まずは種の取り方の部分にご注目。動画に添って詳しく解説していきますね^^
ヤマモモジャムの種の取り方
数時間塩水に浸けて虫や汚れを取り除いた後のヤマモモを、少量の水を加えて5~10分間茹でます。
ここでのポイントは、「少量の水」で茹でること。
茹でているうちにヤマモモ自体の水分が出てくるので焦げ付く心配はありませんし、逆に最初に入れる水が多いとなかなかヤマモモが柔らかくなりません。
イメージとしては「蒸し煮」にしている感じですかね。また、茹で時間も長すぎず短すぎない10分程度までが良いとされています。
茹で過ぎると実が溶けてしまい、ジャムにしたときの程よい粒粒感がなくなってしまいます。
熟し具合によっても柔らかくなるタイミングは違ってきますから、様子を見ながら茹でていきましょう。
② 種取り~裏ごし
つぶれるぐらいの柔らかさになったら、煮汁とヤマモモの実を別々の容器に移しましょう。
ヤマモモの実はボウルにザルなどを重ねた容器に入れて、へらなどで押しつぶすようにして裏ごしします!
煮汁はこのあと、種のまわりに残った実を取りきる工程で使いますし、種取りをした後の煮込みの工程に使いますので捨てずにとっておいてくださいね。
ヤマモモの実はザルなどの網目状になっている容器の上で丁寧に裏ごししていきます。へらでザルに押しつぶすように濾していくと、大まかな実の部分はこの工程で種と分けることができちゃいます。
ただ、これだけでは、種のまわりの実が全部は取り切れていなくて、ちょっともったいないんです。
ということで、次の工程。
③ 加熱2回目~種まわりの実を落とす
分けておいた煮汁を適量鍋に入れ、②で裏ごしした後に残った種の部分を入れて再び煮込んでいきます。フライ返しや網杓子などで押しつぶしながら、残っている実の部分を洗い落としましょう。
ここで鍋に投入する煮汁は、あくまで種に残った実を洗い落とすためなので、種が浸るくらいの量で大丈夫です。
引き続き押しつぶすようにして、種のまわりの実を洗い落としていきます。煮汁を適宜足しながら行うとスムーズですよ。
この工程で、だいぶ種のまわりに残っていた実がこそげ落とせると思います。
④ 種を取り除いて準備完了
鍋の中の種をすべて掬い上げたら、そこに残りの煮汁と②でとり分けておいた実を加えれば下処理完了です!
このあと、砂糖などを加えながら煮込んでいく工程へと進んでいきます。
長々と説明してしまいましたが、要は柔らかく茹でたヤマモモをザルとへらを使って裏ごしするだけです^^
もしも時間がなかったり、面倒だったら、③と④の工程は省いてしまっても何ら問題はありません。
ただ、ある意味貴重なヤマモモの実ですし、せっかくの自然の恵みを余すところなくいただきたいひとは多いと思います。
ひと手間はちょっと面倒だったりしますが、そのひと手間が美味しさや喜びをアップさせてくれることもありますので、時間がある方は③と④の工程もぜひトライしてみてくださいね!
ヤマモモジャムを煮込む時のポイント
さて、種取りが済んだらジャム作りには欠かせない煮込み作業です。
以下の点に気をつけながら、好みのかたさになるまでじっくり煮込みめばOKです!
煮込み作業のポイントは、「砂糖の量」と、最後に加える「レモン汁」。
ヤマモモの場合、砂糖の量はヤマモモの分量の40%以上は入れた方が良いとされています。
この分量は、保存に効果的な量であると同時に、実はジャムのとろみと深く関係しています。
これについては、次の見出しでお伝えしていきますので、今はこのまま読み進めてくださいね^^
砂糖の量は40%以上であれば、お好みで調節して大丈夫です。
動画で、砂糖を3回に分けて入れていますが、ここも実は大事なポイントになります。
砂糖を一度に全部入れてしまうと焦げ付きの原因になったり、水分を均等に飛ばせない原因になってしまうので注意が必要です。
保存食品であるジャムは煮込む過程で、出来るだけ果実の中の水分を減らす必要があります。
ところが砂糖を一度に全量投入してしまうと、十分煮詰まる前に砂糖の糖分が焦げ付いてしまう場合があります。
また、果実の表面の水分だけが飛んで中心に水分が残ってしまい、不均等な水分量のままジャムが出来上がってしまう可能性もあるんです。
これが腐敗の原因になったりすることもあるので、一気に入れてしまいたくなるところをぐっと我慢して、数回に分けて砂糖を投入してくださいね!
また、レモン汁についてですが、これも砂糖の量と同様に、ジャムが固まるメカニズムと大きく関係しています。
煮込みの最後にレモン汁を入れることによって、味に爽やかさを加えると同時に、ジャムらしいとろみをつけることができるんです。
次の見出しでは、補足としてジャムが固まらない理由と対処法についてお伝えしていきますね!
ヤマモモジャムが固まらない!原因と対処法をしっかり解説!
ヤマモモジャムを煮込んでいて、やけにサラサラだなと感じている人はきっと多いと思います。
すでにお伝えした通り、ヤマモモジャムが固まらない理由は、ヤマモモの実に含まれるペクチンが極端に少ないからです。
ですので、ヤマモモジャムが固まらない時の対処法としては、ペクチンを足したり、ペクチンの働きを助けてあげる必要があります。
通常ジャムというのは、果物の「糖」「酸」「ペクチン」という3つの成分が絶妙なバランスで相互作用しあうことで、とろみがつきます。
糖も酸もペクチンも、果物によって含有量が変わってきますが、この中でもペクチンの量が多いか少ないかは、ジャムのとろみに大いに関係してくるようです。
ちなみに、果物に含まれるペクチンの正体は、「水溶性の食物繊維」。
ジャム作りでは、煮込んでいる際に果物に含まれているペクチンが溶け出し、そこに糖と酸が加わることによって、再度ペクチンが引き寄せられ、絡みついて網目状の構造になります。
そこに水が閉じ込められることによってとろみがつき、冷めるとゼリー状に固まるという仕組みなんです。
リンゴやオレンジのように、もともと果実自体にペクチンが多く含まれていれば問題はありませんが、含有量が少ない場合はペクチンを足すことが必要になりますし、糖と酸とペクチンのバランスをとることが重要なカギになってきます。
ということはペクチンを足してやれば問題はないのですが、ヤマモモの実は成分表を見ると、糖と酸の量も他の果物に比べて少ないことがわかっています。
つまり、十分な量の糖(砂糖)とレモン汁(酸)を加えることがヤマモモのジャム作りに欠かせない大事な工程になってくるんですね!
具体的には、
これだけでも、もともとのヤマモモのペクチンと、糖と酸とのバランスが取れて、だいぶとろみがついてくると思います。
かきまぜたときに、木べらにちょっとジャムがつく程度であれば、冷めたときにちょうどいいかたさになりますよ。
それでもとろみが足りないと感じた場合は、市販のペクチンを加えることで、更にバランスが取れてかたさを出すことが可能です。
補足になりますが、レモン汁を最後の最後に加えるのにはちゃんと理由があるんです。
ペクチンという成分が効果的に働くためには、ph(ペーハー)を下げる必要があって、酸を加えることでこのphを下げることができるんです。
ただし、phを下げたまま加熱するとペクチンが分解してしまい、結局ジャムが固まりにくくなってしまうんですね。
ということで、レモン汁は必ず最後に入れるようにしましょう!
レモンの酸を足すことで、さらに保存性を高めることもできるというメリットもありますよ^^
ジャムのかたさは、言ってみれば好みの問題。
試行錯誤を繰り返しながら、自分の好みのかたさを見つけることも、ジャム作りの醍醐味ですよ(●´∀`)ノ
ヤマモモジャムの食べ方!わたしのおすすめする食べ方はコレ!
さてさて、ちょっと難しい話をしてしまいましたが、最後にヤマモモジャムのおすすめの食べ方をいくつかご紹介しておきますね!
どれもヤマモモジャムが出来上がれば、簡単にアレンジできるメニューばかりです^^
ヨーグルトにトッピング
酸味のあるヨーグルトはヤマモモとの相性抜群です。
無糖のヨーグルトと合わせると、ヤマモモの甘さが引き立ちますよ♪
アイスにトッピング
バニラアイスにヤマモモジャムをちょっとかけるだけなのに、特別感がハンパありません。
個人的には、チョコレートアイスやストロベリーアイスにも合わせるのが好きです^^
ロシアンティー
紅茶にジャムを落とすのではなく、別添えで用意したジャムを味わいながらティータイムを楽しむロシアンティー。
ヤマモモジャムの、ちょっと優雅でお洒落な味わい方です(●´艸`)
コッペパン
コッペパンに切れ目を入れて、ヤマモモジャムとマーガリンを塗るだけの、とっても簡単&美味しい食べ方。
懐かしさの中に新しさを感じられるはずです!
パウンドケーキ
本格的にヤマモモジャムを活用したい方には、焼き菓子に加えてみることをおすすめします。
パウンドケーキは特に小麦粉と卵の味がやさしいので、ヤマモモの味がより爽やかに感じられますよ~♪
ヤマモモジャムの種の取り方などについてのまとめ
種の取り方や煮込み方のコツをマスターすれば、より多くの食べ方でヤマモジャムを楽しむことができます^^
ちょっと面倒な種取りも「裏ごし」することでクリアできますし、ジャムが固まりにくい場合も、砂糖の量を増やしたり、レモン汁やペクチンを加えることで対応することが可能です。
砂糖を3回に分けて入れる、レモン汁は最後に入れるなどもジャム作りを成功させる大切なポイントなので覚えておいてくださいね!
ジャム作りは時間がかかるイメージがあるので、ちょっとハードルが高く感じるかもしれませんが、実はとってもシンプルな作業。
コツさえつかめば、誰でも美味しく仕上げることができますし、慣れてくると甘さやかたさを調節して、自分だけの味を作り出すことも可能です♪
添えるだけで素材が華やかな味わいになって、食べれば誰もが笑顔になれる手作りジャム。
その笑顔を想像しながらコトコトと果実を煮込む時間って、とっても豊かな時間だなとわたしは思います((*´∀`))