この記事では、かぼちゃの白い塊や白い綿のようなものの正体についてお伝えしています^^
スーパーで買ってきたかぼちゃをカットするとたまに白い塊が見つかることがありますが、この白い塊は食べられるものなのでしょうか?
結論からお伝えすると、この白い塊は「クリスタル症状」というものなのですが、食べても問題ありません。
というのも、クリスタル症状というのはかぼちゃに含まれているでんぷん質や糖質が結晶化したものだからです。
一方、わたの部分などに発生した白い綿のようなふわふわしたものは、毒性が強いタイプの「白カビ」なので、その部分を取り除いたとしても絶対に食べてはいけません!
記事本文では、クリスタル症状が起こる原因に加えて、かぼちゃの白い綿のような白カビの対処法などについても解説していますのでぜひ参考にしてみてくださいね!
かぼちゃの白い塊はクリスタル症状!美味しくないけど害はなし!
冒頭でも軽くお伝えしましたが、カットしたかぼちゃの内部にある白い塊は「クリスタル症状」と呼ばれる現象で、でんぷん質や糖分が結晶化したものになります。
白い塊になってはいますが、食べられる成分なので別に食べてしまっても問題はありません。
そもそもクリスタル症状はどうして起きてしまうのでしょうか?
それは、かぼちゃの生育過程で脱水状態が起きてしまったことに原因があります。
種類や品種にもよりますが、かぼちゃは受粉してから約45日から55日ほどで収穫時期を迎えます。
一番大きく生育する時期である21日目から35日頃に高温や乾燥にさらされてしまったり、十分な水分が得られなかったりすると、このクリスタル症状が起きてしまうのです。
繰り返しになりますが、クリスタル症状はでんぷん質や糖分が結晶化したものなので、健康への影響はありません。
ただ、結晶化した部分は硬かったり、加熱すると青臭さや苦みが出てしまうという特徴があるので、白い塊を見つけたら取り除く方が良いでしょう。
ちなみ、かぼちゃの内部ではなく、切り口(断面)に薄い白い膜のようなものができてしまうこともありますよね。
実はこれもでんぷん質が乾燥して結晶化したものなのです!
白い塊と同じようにこちらも食べて大丈夫ですが、気になるようなら水で洗い流したり、切り取ったりしてから調理するようにしてくださいね^^
かぼちゃの白い綿は白カビ!有害なので食べちゃダメ!
かぼちゃの種とワタの部分にふわふわとした白い綿みたいなものがついていることもありますよね。
すでにお伝えした通り、これは「白カビ」です。
白カビといえば醤油や味噌、酒やチーズの製造にも使われている無害なカビ(麹菌)を連想してしまいますが、かぼちゃの白カビはカビ毒と呼ばれる毒素を作る種類の有害なカビなので注意が必要です。
食べると健康に悪影響を及ぼす危険性がありますので絶対に食べないようにしてください!
ところで、どうしてかぼちゃに白カビが発生してしまったのでしょうか?
カビは空気中の至る所に漂っている微生物の一種で、酵母やキノコを含む真菌の仲間です。
大きさは1~10ミクロンという肉眼では見えないほどの小さな存在で、わたしたちの身の回りには数えきれないほどたくさんのカビが存在しています。
空気中に漂っているカビの胞子は、水分や養分が豊富な箇所に落ちるとそれらを吸収するためにどんどん糸状の菌糸を伸ばしていきます。
前置きが長くなってしまいましたが、かぼちゃはの種とワタの部分は栄養が豊富で水分量も多いため、白カビにとっては繁殖しやすい場所と言えます。
なので、まわりに白カビが漂っていた場合はそのままわたの部分で増殖してしまうというわけです。
白い綿の正体がわかったら、次に気になるのが種とワタを取り除いてしまえば食べられるのではないかということだと思います。
これについての答えは「No」です!
と言うのも、わたしたちがかぼちゃに白カビが生えたことに気づいた時には、すでに白カビの菌糸がぐんぐん伸びて「かぼちゃの中まで入り込んでいるような状態」なのです。
目に見えている種とワタを全部取ったとしても、とても食べられるような状態ではありません。
ですから、かぼちゃに白カビがあったときは必ず食べずに処分するようにしてください!
因みに、スーパーでカットされているかぼちゃを買ってきたときは、種とワタを取ってから保存するのがおすすめです。こうすることで白カビの発生をある程度防ぐことができます。
スプーンで書き出すようにすると取りやすいですよ^^
その後、表面の水分を拭き取り、種とワタが入っていた部分にキッチンペーパーを詰めてからしっかりとラップで包み、ポリ袋や野菜用保存袋に入れて冷蔵庫で保存してください。
冷蔵保存の場合の日持ちは約1週間ですが、なるべく早く食べるようにしましょう。
丸ごとのかぼちゃの場合は新聞紙で包んで風通しのいい冷暗所で常温保存するようにしてくださいね。
かぼちゃには黒カビも!害は少なめだけど食べない方が無難!
余談ですが、かぼちゃには白カビだけではなく「黒カビ」も生えることがあります。お風呂場や洗面所などの水回りで見る黒カビと同じタイプのカビですね!
黒カビが湿度の高い場所に繁殖するという性質がありますが、かぼちゃは水分だけでなく栄養もたっぷり持っているので、保存環境によっては黒カビが発生してしまうのです。
黒カビの毒性は低いと言われていますが、まったくの無害というわけでもありません。
体内入ると気管支系の疾患やアレルギーの原因なる場合もあるので、菌糸のことも考えると食べずに処分する方が賢明です。
というわけで、白カビだけではなくかぼちゃに黒カビが生えてしまった場合も処分するようにしましょう!
まとめ
以上、かぼちゃの白い塊や白い綿のようなものの正体や対処法についてお届けしました。
かぼちゃの果肉にある白い塊は「クリスタル症状」というでんぷん質や糖質が結晶化した現象です。
間違って食べてしまっても害はありませんが、硬いだけでなく加熱すると苦みや青臭いような臭いが出ることがあるので、取り除くか、気になるようなら処分するようにしましょう。
また、かぼちゃには白カビや黒カビが生えてしまうこともあります。
どちらも毒性を持っているカビなので(特に白カビ)、かぼちゃにカビを見つけた場合は食べずに処分するようにしましょう!
かぼちゃは冬至に食べると風邪をひきにくいと言われるほど栄養価の高い野菜です。
正しく保存して、美味しく食べてくださいね♪