この記事では、トマトが追熟で甘くなる理由や具体的な追熟の方法についてお伝えしています!
まだ未熟なトマトはしばらく常温で追熟させるだけで赤くなり、そして甘みがアップします。
これはトマト自身が発生させるエチレンガスによる効果で、トマトに含まれるでんぷんが糖に代わり、リコピンなどが増えることで起こる現象です。
記事本文では、青いトマトと熟したトマトの違いなどについてもまとめているので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね(*・∀-)☆
トマトが追熟で甘くなる理由をざっくり解説!
トマトがどうして追熟すると甘くなるのか、その秘密は「エチレン」という天然の植物ホルモンにあります。
トマトは収穫後も成熟を続けることができる果物で、このエチレンが成熟のポイントとなるのです。収穫後、エチレンの作用によりトマトの糖度が高まります。
この過程では、トマトの中に含まれるでんぷんが糖に変わることが重要な役割を果たしています。エチレンの働きで、でんぷんが分解されて糖に変換されるのです。
この糖が増えることで、トマトは自然と甘くなります^^
また、追熟中にはトマトの酸味を出す酸の量が減少することも甘さを感じる一因です。酸味が少なくなると、相対的に糖度が際立ってより甘く感じられますからね。
文章で説明するとなんだか難しいようですが、要するに追熟と言うのは文字通り「追って成熟させる」ということです。
緑っぽい甘みの少ないトマトが成長することで赤く変色し甘くなるということですね!
今すぐできるトマトの追熟方法!注意点もチェック!
それでは、具体的な追熟方法について見ていきましょう!
トマトの追熟方法
追熟には「通気性の良い紙袋」を用意します。これがエチレンガスをトマトの周囲に留めておくのに役立ちます。
なければビニール袋でも大丈夫ですが、腐敗やカビの発生には注意してくださいね。
手順2:トマトの選別
痛んでいるトマトや傷のあるものは取り除きます。これらのトマトは他の健康なトマトにも悪影響を及ぼす可能性があるので、しっかりチェックしましょう。
手順3:トマトを紙袋に入れる
問題のないトマトを紙袋に入れます。もし追熟を早めたい場合は、バナナやリンゴと一緒に入れると良いでしょう。これらの果物はエチレンガスを多く放出し追熟を助けてくれます。
手順4:適切な場所に保管する
紙袋に入れたトマトを、直射日光を避け、風通しの良い室温の場所に保管します。高い温度はトマトにとっては良くないため、冷たすぎず、暑すぎない環境を選びましょう。
追熟させる温度に関しては、一般的には約15℃~20℃あたりが良いとされています。
この温度範囲では、エチレンガスの効果が最も効率的に発揮され、トマトなどの果物や野菜の追熟が良い感じで進んでくれます。
温度が高すぎると追熟が速すぎるため、果物が早く傷んだり味が損なわれたりするリスクが高まるので、できる限りこの当たりの温度になるようにしてくださいね。
手順5:追熟の進行を確認
トマトの追熟を毎日チェックします。触感が少し柔らかくなり、色が鮮やかになると追熟が進んでいる証拠です。熟したトマトはすぐに食べるか、冷蔵庫に移して保存しましょう。
気温や室温の低い寒い季節であれば、そのまま常温保存していても大丈夫ですよ^^
トマトを追熟する時の注意点
追熟を行う際は、トマトの品質を損なわないように注意が必要です。
まず、トマトは熱や直射日光を避けて保管することが大切です。また、痛んでいるトマトや傷があるトマトは追熟する前に取り除いておくことが重要です。
これらは他のトマトにも影響を及ぼし、腐敗を早める原因となるからです。
また、繰り返しになりますが、追熟を開始したら毎日様子を見ることを忘れないでください。追熟したトマトは食べごろを超えると、今度はダメになる方向へと進んでいきます。
なので、追熟して食べごろになったら、そのタイミングを逃さず食べることが大切です。
さらに、トマト以外の野菜と一緒に保管する場合も気を付けましょう!
エチレンガスはトマトだけでなく、他の野菜の熟成にも影響を及ぼすからです。
例えば、キャベツ、きゅうり、にんじん、ねぎ、ブロッコリー、ほうれん草、レタスなどは、エチレンに敏感で、エチレンを放出する果物と一緒に保存すると傷みやすくなります。
これらの野菜は、りんごなどのエチレンを多く放出する果物から遠ざけ、別々のビニール袋に入れて保存することをおすすめします。
青いトマトと熟したトマトの違いについて解説!
トマトの美味しさを引き出すためには、その熟度を理解することも重要です。
市場に出回るトマトは色々な熟度のものがあり、色からその成熟度を判断することができます。ここでは、未熟な「青いトマト」と熟れた「赤いトマト」の違いについてご紹介しますね!
青いトマトと熟したトマトの違い
まず、青いトマトは「未熟な状態のトマト」です。
未熟なトマトは硬く、シャリシャリした食感があり、青々しい味わいで甘みはほとんど感じられません。
また、栄養面で見ると、リコピンやビタミンCなどのトマト特有の栄養素もまだ充分には生成されていないため、これらの成分を摂取したい場合にはあまり適していません。
対照的に、完熟したトマトは鮮やかな赤色が特徴で、果肉は適度に柔らかくなります。
熟すにつれて糖度が上がって甘みが増すため、フルーティーで豊かな風味が楽しめます。
さらに、リコピンやビタミンCといった栄養素が豊富に含まれているため、健康を気にする方には特におすすめです。
味・糖度・食感の比較
青いトマトと熟したトマトでは、味・糖度・食感に明確な違いがあります。
青いトマトはその青々とした酸味が際立ちますが、熟したトマトはその甘さが際立ちます。また、青いトマトは硬いですが、熟したトマトは柔らかくてジューシーなのが特徴です。
トマトを選ぶ際は、これらの特性を考慮して用途に合わせたものを選びましょう。
例えば、サラダや生食には熟した赤いトマトが最適ですが、ピクルスなどには青いトマトも利用できます。
ちなみに、青いトマトには「トマチン」というちょっとした毒素が含まれますが、一度によほど大量に食べなければ食べても問題ありません。
参考記事:トマトは青いうちに収穫しても大丈夫?追熟方法やレシピも紹介!
このあたりについてはこちらの記事で詳しくお伝えしているので、ぜひ合わせてチェックしてみてくださいね(´・∀・)ノ゚
美味しいトマトの選び方!買う時のチェックポイント!
最後に、美味しいトマトの選び方について補足しておきます。いつもトマト選びで迷ってしまう人は、ぜひ参考にしてみてください!
色の確認
トマトの色は熟成度を示す最もわかりやすい指標の一つです。
完熟トマトは一般的に鮮やかな赤色をしています。青いトマトや部分的に緑色が残るトマトは未熟であり、酸味が強く甘みが少ないことが特徴です。
サラダや生食用には、均一に赤いトマトを選びましょう!
重さを感じる
トマトを手に取って重さを感じてみてください。良質なトマトは、そのサイズに比べて重みがあります。
重いトマトは、果肉がしっかりと詰まってジューシーであることが多いですよ^^
硬さをチェック
トマトの硬さを軽く押して確認します。
適度に熟したトマトは、少しの圧力で柔らかさを感じる程度が理想です。硬すぎるトマトは未熟で、柔らかすぎるものは過熟しているか、傷んでいる可能性があります。
あまり商品に触り過ぎると他の人の迷惑になるので、軽くチェックする程度にしておきましょう!
香りを嗅ぐ
熟したトマトは甘くフルーティーな香りがします。トマトのへたの部分を嗅ぐと、その香りをよりはっきりと確認できます。香りが強いトマトは、味も良い傾向にあります。
ただし、これも他の人の迷惑になる可能性があるので、香りを嗅ぐ場合は周りの迷惑にならないようにしてくださいね!
表面の状態を確認
表面が滑らかで、ひび割れや傷が少ないトマトを選びます。表面の異常は内部の品質にも影響することがあるため、外見も重要な選択基準です。
これらのポイントを押さえることで、用途に合ったトマトを選ぶことができるかと思います!
店頭でトマトを選ぶ際は、これらのチェックポイントを活用して美味しい状態のものを選び出してくださいね^^
まとめ
以上、トマトが追熟で甘くなる理由などについてお届けしました!
トマトが追熟によって甘くなる理由は、「エチレン」という植物ホルモンの働きにあります。
収穫後も成熟を続けるトマトはこのエチレンガスを自然に放出し、それが糖度を高める重要な役割を果たします。
エチレンガスはトマト内部のでんぷんを糖に変換し、同時に果実の酸味を減少させます。これにより、甘味が強調され、より豊かな味わいに変わるんですね!
この記事でお伝えした通り、トマトの追熟は非常に簡単に行えます。
基本的には、「トマトを紙袋に入れ室温で保管する」。これだけでOKですから^^
買ってきたトマトがまだちょっと青いかな…という時は、ぜひ追熟させて甘いトマトにしてから食べてくださいね♪