この記事では、「ホンビノス貝の危険性はあるのか?」という疑問についてお伝えしています^^
ここ数年で一気にポピュラーな貝の仲間入りを果たした「ホンビノス貝」。
とは言え、あさりやハマグリに比べるとまだまだマイナー、詳しく知らないという人も多いかと思います。
まず、ホンビノス貝の危険性についてですが、ホンビノス貝特有の貝毒などはありません。
旬を逃すと体内に毒素を溜め込む場合もありますが、それは他の二枚貝(あさりやハマグリ)でも同じこと。また、採った後に傷みやすいというのも他の貝と同じです。
先にお伝えしておきますが、スーパーで売られているものについては貝毒の危険性はありませんので、安心して食べちゃってくださいね^^
記事本文では、貝毒の詳しい解説とともに…
などについてもまとめていますので、ぜひ最後までチェックしてみてください(*・∀-)☆
ホンビノス貝の危険性について! 貝毒の知識を詳しく解説!
冒頭でもお伝えした通り、ホンビノス貝の危険性としては、「貝毒」と「傷み」によるものが考えられます。
貝毒について
貝毒とは、貝が毒を持ったプランクトンをエサとして食べることで体内に溜まった毒のことで、そのような貝を食べると食中毒を起こす危険性があるので注意が必要です。
ちなみに、その貝毒はホンビノス貝の「中腸腺」と呼ばれる黒い部分に溜まるようになっています。
繰り返しますが、ホンビノス貝そのものにもともと毒があると言う訳ではありません。
そして、各都道府県は二枚貝がこの貝毒を持っているかどうかの検査をしたり、プランクトンを調査することによって出荷を厳しく規制しています。
つまり、スーパーで貝毒を持ったホンビノス貝が販売されることは未然に防がれているので、貝毒を心配することなく食べることができるのです。
また、有料の潮干狩り場なども自治体の指導のもと運営されているので安心です!貝毒の危険性があるような状況では潮干狩りできないようになっています。
しかし、「個人がそれ以外の場所で手に入れたホンビノス貝」は例外です。
万が一そのホンビノス貝が貝毒を持っていた場合、加熱して食べても貝毒は消えませんので、食中毒になってしまうことも考えられます。
もう少し貝毒について掘り下げておきますね!
ホンビノス貝が持つ貝毒には「下痢性貝毒」と「麻痺性貝毒」があります。
下痢性貝毒は、腹痛・下痢・吐き気・嘔吐が主な症状で、麻痺性貝毒は、唇から首、そして全身に麻痺症状が現れるのが特徴です。
重症化すると呼吸困難になり最悪のケースも考えられる非常に危険な毒素と言えます。
そういった貝を間違って食べないためにも、有料以外の場所で潮干狩りをする場合は、各都道府県のHPや漁協に問い合わせ、出荷規制海域の対象になっていないか確認するようにしましょう。
参考例:北海道貝毒規制情報
例えば、こういった感じのさい
プランクトンが多く発生している海域では貝毒のリスクが高まります。
プランクトンの異常発生である「赤潮」が起きている場所では潮干狩りを控えるようにしてくださいね!
余談ですが、海水浴場などでは採れた貝を持ち帰ること自体が規制されていることもあるので、そこもしっかり確認するようにしましょう!
傷みについて
ホンビノス貝も他の貝同様、鮮度が落ちると雑菌が繁殖して食中毒の原因となります。
見分ける方法としてはまず「臭い」。傷んだホンビノス貝は悪臭がするので、調理する前にはまず異臭がしないか確認しましょう。
また、「加熱する前から貝が開いている」場合や、逆に「加熱しても開かない」場合も傷んでいる可能性が高いと判断できます。
傷んだ貝がもつ悪臭は他の新鮮な貝にも移り、悪影響を及ぼすので早めに取り除くことが重要です。
潮干狩りでホンビノス貝を手に入れた場合は、鮮度が落ちないよう工夫して持ち帰ることも意識してみてくださいね!
ホンビノス貝の貝毒は取り除ける?素人はやめといた方が無難 !
潮干狩りで獲ったホンビノス貝が出荷規制海域の対象だった場合、その貝を安易に食べてしまうのはかなり危険です。
先程ちらっとお伝えしましたが、ホンビノス貝は毒素が中腸腺という部分に溜まります。
この部分を取り除いてから食べるという手もあるのですが、貝料理に慣れていない場合は、その中腸腺を完全に取り除くこと自体が難しいと思います。
プロの調理人の方がホンビノス貝を調理している動画がありましたので、参考にお借りしました。
中腸腺はこの動画にも出てくる黒い部分だと思われます(多分…)。
この動画を見て、「?」となった人は手を出さない方が良いでしょう。ちなみにわたしはさっぱり分かりませんでした。
貝毒は熱に強いので加熱調理しても無毒化することはありません。万が一、取り損じた状態で食べてしまうと「アウト」です。
スーパーで買ったもの、有料の潮干狩り場で手に入れたホンビノス貝以外は、貝毒に十分注意するようにしてくださいね!
ホンビノス貝の下処理方法!向いている食べ方も紹介!
最後に、ホンビノス貝の下処理や向いている食べ方についてまとめておきますね!
沼地を好むホンビノス貝はアサリなどと違ってお腹に砂をためない貝なので、よく砂抜きは不要とも言われたりします。
しかし、砂抜きと同じ工程で貝の中の泥や体液を出す「モヤ抜き」にもなるので、やはり下処理をした方は美味しく食べることができます^^
ホンビノス貝の下処理方法
貝どうしをこすり合わせて洗うことで表面の汚れが落ちやすくなります。力を入れすぎて貝が割れないように優しく洗ってくださいね!
手順② 塩水につけ暗い場所に置く
ホンビノス貝がかぶる程度の塩分濃度3%の塩水につけ、1時間程度暗い場所に置きましょう。水1リットルに対して「塩30g」くらいが目安となります!
暗い場所の方がホンビノス貝が活発になり泥を吐き出しやすくなるので、アルミホイルなどで覆い光を遮断すると良いでしょう。
室温が高い場合は傷まないように必ず冷蔵庫に入れることをお忘れなく。
手順③ 塩抜きをする
そのまま調理すると貝が塩水を含んだままなので、料理が思っている以上に塩辛くなってしまいます。
塩水から出したら塩分を含まない通常の水に移して、30分~1時間ほど放置しましょう。こうすることでホンビノス貝が塩水を吐き出してくれます^^
手順④ 仕上げ洗い
最後にさっと流水で洗い流せば、ホンビノス貝の下処理は完了です!
このように下処理したホンビノス貝は、冷蔵庫や冷凍庫で保存が可能です。
ホンビノス貝は生命力が強く冷蔵庫でも1週間ほど生きる場合もありますが、鮮度を考えると2~3日以内に食べる方が良いでしょう。
冷えすぎを防ぐために野菜室での保存がおすすめです!
また、下処理したホンビノス貝はそのままフリーザーバッグなどに入れて冷凍することができます。
貝殻が大きくて冷凍庫の中で場所を取ってしまう場合は、酒蒸しにしてから冷凍してもOKです。
酒蒸しの時に出た汁を一緒に冷凍しておくと調理に使いやすいですよ♪
使う時は解凍せずに調理するのがポイントです。解凍してからだと水分と一緒に旨味が抜けてしぼんでしまうので注意してくださいね!
ホンビノス貝の美味しい食べ方
冷凍したホンビノス貝は、凍った汁ごと沸騰したお湯に入れると貝だしの旨味たっぷりなお吸い物になります。手軽ですが一気に本格的になりますね!
また、ホンビノス貝は食べ応えのある濃厚な風味が特徴です。
その特徴を活かし、原産地であるアメリカでは「クラムチャウダー」の材料として使われていたりします。
クラムチャウダーは作り方もシンプルなので、使い道に迷った時にはおすすめです♪
玉ねぎ、じゃがいもを炒め、しばらく煮た後に、牛乳、茹でたほうれん草、蒸したホンビノス貝を入れて再度軽く煮込めば完成です^^
クラムチャウダーに入れるホンビノス貝は、白ワインで蒸すと本格的な味になりますよ~。
ぜひ一度、ホンビノス貝を使って本場の味を味わってみてはいかがでしょうか(●´艸`)
まとめ
以上、ホンビノス貝の危険性と貝毒の確認方法などについてお伝えしました!
基本的に、有料潮干狩り場やスーパーで手に入れたホンビノス貝は安全ですので、安心して食べてもらってOKです!
ホンビノス貝の危険性としては、「貝毒」と「傷み」の2点が考えられるます。
貝毒についてはホンビノス貝特有のものではなく、他の二枚貝の貝毒と同様に取る場所や時期によって注意が必要になります。
特に有料の潮干狩り場以外で手に入れたホンビノス貝は、貝毒を持っている危険性があるので安易に食べないようにしましょう。
貝毒がたまる部分を取り除いて食べるのも素人にはおすすめできません。リスクが高過ぎます。わたしなら食べません。
また、何らかの理由で鮮度の落ちてしまった貝を食べるのも当然食中毒のリスクが高まりますので、持ち帰り方などには十分注意してくださいね!
ホンビノス貝はちょっと変わった名前なので知らない人は不安になるかもしれませんが、危険性や安全性という点ではあさりやハマグリと変わりありません。
ホンビノス貝を手に入れた時の参考になれば嬉しいです♪