ステンレスボトルに入れておいたお茶(日本茶・緑茶)がまずい・変色してしまったというのは非常によくあることですが、実はそれには明確な理由があります。
それは、どちらもお茶の成分が酸化してしまうことで起こってしまう現象なのです!
日本茶(緑茶)は抗酸化作用があるので酸化などしそうにないイメージがあるかもしれませんが、それは逆で実は非常に酸化しやすい性質を持っています。
ということで今回は、ステンレボトルに入れたお茶がまずい原因と対処法についてわかりやすくお伝えしていきたいと思います!
ステンレスボトルに入れたお茶がまずい・変色する原因は?
繰り返しになりますが、ステンレボトルに入れたお茶がまずいのはお茶が酸化しているからです。
他にも水筒が汚れているとかお茶そのものが古いなどの理由も考えられますが、ここでは純粋にお茶の変化についてだけお伝えしていきますね。
一口にまずいと言ってもいろいろあると思いますが、お茶がまずいとなると、おそらくそれは苦味や渋みが出てしまっている状態のことだと思います。
これはお茶の中に含まれる成分が酸化して別の物質に変化していくことで起こります。
カテキンって聞いたことありませんか^^
カテキンは日本茶に含まれる抗酸化物質で、お茶が体に良いと言われる理由のひとつになっている成分なのですが、カテキンは酸化するとタンニンという物質に変化します。
タンニンもどこかで聞いたことがありませんか?
そうです!渋柿などに含まれる渋み成分なんですね~。つまり、酸化したお茶の中にはそのタンニンが多く含まれているということなのです。
これがステンレボトルに入れたお茶がまずい原因なんですね!すっきりヽ(*´∀`)ノ
次にステンレボトルの何が悪いのかについてご説明しましょう!
それは、温度が高い状態を維持してしまうところにあります。先程お伝えしたカテキンの酸化は温度が高い状態の方がより早く進むという性質があるからです。
なので、本来ならありがたいはずの保温機能が、逆にお茶がまずくなる原因を促進させてしまっているという皮肉な結果になっているのです。
それと、保温機能があることから長時間お茶をステンレボトルの中に放置してしまうこともダメな理由のひとつです。
温かい日本茶は本来淹れてからすぐに飲むものなので、時間が経過するにつれてまずくなっていきます。
酸化もそうですが、ステンレスボトルは直接口をつけて飲むものなので、唾液が中に入ってしまうことがあります。
となると、酸化だけではなく腐敗とまではいかなくても少しずつ品質が悪くなっていくのは避けられません。
このようにステンレボトルにお茶を入れるというのは、あなたが思っている以上にお茶がまずくなる条件が揃ってしまうやり方なのです。
しかし、ご安心ください。この理屈さえ知ってしまえば対処法はいくつかあります(*・∀-)☆
ステンレボトルに入れたお茶が変色するのはどうして?
ステンレボトルにお茶を入れておくと、鮮やかだった緑色からなんとなく茶色っぽいすっきりしない色に変化していきます。
やはりこの変色についてもお茶が酸化することが原因です!
お茶の変色に関わっているのは。葉緑体とカテキン。葉緑体はその名の通り植物の緑色の成分ですが、酸化すると茶色に変化します。
一方、カテキンは酸化するとオレンジや赤を含んだ色に変化します。
このふたつの色素により、お茶の色が茶色っぽく変化するというわけですね!
結局のところ、味にせよ変色にせよ、お茶を酸化させないことが最大のポイントになってきます(´・∀・)ノ゚
ステンレボトルに入れたお茶を酸化させないための対処法
ここからは、ステンレボトルに入れたお茶をまずくさせないための対処法についてまとめていきますね!
いくつかご紹介するので、あなたに合ったものをお試しください^^
短時間で冷ましたお茶をお湯で割る
あらかじめ濃い目に出したお茶を急速冷却して酸化を防ぎ、その状態のお茶に後からお湯を足して飲む方法です。
温度が高い状態で置いておくのがダメなので、酸化する前に温度を下げておこうという作戦です!
やり方は生クリームをたてる時と同じようにすればOK。周りから氷で冷やせば短時間で温度を下げることができます。
お茶に直接氷を入れるのでも大丈夫ですが、氷の臭いや味がお茶に移ってしまう可能性があるので、直接入れる場合は市販の美味しい氷を使うことをおすすめします。
この状態のお茶をステンレボトルに入れて持っていき、飲む直前にお湯で割ればOKです♪
会社などにポットがあってお湯を使える場合はぜひ試してみてくださいね!
抽出専用ボトルを導入する
ちなみに、ステンレボトルではなくなってしまいますが、ポットのお湯が使えるのであればこういう商品もあります。
保温性能は期待できませんが、お気に入りの茶葉を外で抽出することができるのが特徴です。抽出度合いも調節できるので、お茶の味にこだわりたい人にはぴったりですね!
形は水筒ですが、持ち運びできるおしゃれな急須といった感じで考えると良いかと^^
ティーバッグとお湯を別々に持っていく
出先でお湯がない場合に、ステンレボトルにお湯だけ入れて、飲みたい時にお茶のティーバッグを入れて飲むという方法です。
ただこの方法には問題点があって、ステンレボトルの保温性能が低いとお湯の温度が下がってしまうのでうまく抽出できないことがあります。
また、抽出した直後は良いのですが、そのまま保存しておくと結局酸化していくので、その場で飲み切らなくてはなりません。
保温性能の高いステンレスボトルを持っているか、お湯を入れてから比較的すぐお茶を飲む人向けのやり方と言えますね。
味にそこまでこだわらないなら、ティーバッグではなく粉茶などを利用するのも良いでしょう!
水出しにする
冷たいお茶でも大丈夫!という場合は水出しや氷出しで淹れるのも有効な手段です♪
やり方は簡単で、急須に茶葉を入れて氷水を注ぎ10分くらい待ちます。時間がたったら少しずつコップに注いげばまろやかな冷茶の完成です。
ただし、冷茶にする場合はそれなりに良い茶葉を選ぶ必要があります。値段は100gで1000円くらいが目安で、甘みの強い茶葉が冷茶には最適です(´・∀・)ノ゚
多少味が落ちても良いのであれば、水出し用のティーバッグを使うのも手軽で良いと思います!
まとめ
以上、ステンレボトルのお茶がまずい&変色する原因と対処法についてお届けしました。
ステンレボトルに入れたお茶がまずくなったり変色するのは、お茶の成分が酸化することが原因です。
日本茶はもともと酸化しやすい飲み物なので、温度が高い状態で保存しておくと、どんどんまずくなり茶色っぽく変色してしまいます。
この状態を防ぐには、
などの方法があります(´・∀・)ノ゚
正直なところ、家で飲んでいるお茶(緑茶)をステンレボトルに入れて持ち歩くのはあまりおすすめできません。どうしても手間がかかってしまいますから。
やはりお茶は飲む直前に淹れるのが一番美味しいものです。個人的な意見ですが、今回ご紹介した方法の中では専用のボトルを使うのが一番理にかなっていると思います。
どうしても出先でお気に入りのお茶を温かい状態で飲みたい!という場合は、専用ボトルの導入を検討してみてくださいね^^